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NO.305 ヤマキ DELUXE 118

先日、ALOHAのウクレレのご依頼を頂いたEさんから今度はヤマキDELUXEのご依頼を頂きましたので紹介します。

とあるリサイクルショップで入手したとの事ですがブリッジに割れがあるのと1弦の1フレットを押さえた時にビビりがあるとのことで直してみます。

このヤマキDELUXE、珍しい0フレット仕様でナットを見ますとブラスナットが付いていてブリッジはアジャスタブルタイプで、合板なんですけど鳴りが兎に角ジャキジャキと豪快に鳴っていてちょっとびっくりするくらいでやっぱりヤマキは合板でも良く鳴るのが改めて感じる面白いギターでありました。

ブリッジの割れという事でこの前に同じヤマキのYB-300の時に作ったこの字型の治具をクランプして丸一日接着しました。(ブリッジの幅がYB-300のより10ミリ位大きいのが付いていたのでこの字の治具の幅を変えてクランプしました)

接着後のブリッジの跡を目立たなくするために表面をペーパーで整えてブリッジピン穴の面取りをしてブリッジピンとの接触面積を増やしてピン穴に負担が多少は減るかな~と思ってやってみました。

1弦のビビりは2フレットを少々削って、ネックの逆反りを戻しつつその分ブリッジの弦高を少し下げて本来のあるべき姿に戻すとビビりも治まりました。(アジャスタブルブリッジなので弦高を触るのが楽でいいですね)

元々低めの弦高でしたが調整後6弦12Fで2.1ミリ位、1弦で2ミリ位になりました。

締まりきっていたロッドも緩めて調整代が出来て良い状態になりました。

全体を磨いて弦を張り直して音出ししますとビビりも治まって独特なな~んかリゾネーターのような鳴りでこれは合板のボディにブラスナット、0フレットに加えてアジャスタブルブリッジがもたらす絶妙なバランスが功を奏しているのかなーというか今まで感じたことのない鳴りをしておるのですよ。(あとヤマキのギターによくあるブリッジの後ろが少し膨らんでいてサウンドホールとブリッジの間が少し下がっている所謂トップ落ちの症状が多少あるのでブレーシングが華奢にしているための副産物であるように思ったりもします)


ヤマキDELUXE、これと同じ仕様のがあったら是非入手してみたいと思える豪快な鳴りのギターでございました。(あんまり言うと人気が出て争奪戦になったらあれなんで、ここだけの話という事で!笑)

Eさん良いヤマキをゲット出来てよかったですね。

またのご依頼お待ちしております。

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