ご近所さんのSさんよりケリーウクレレの表板割れ修理のご依頼を頂きました。
本場のハワイのウクレレ専門ショップで購入されたケリーのソプラノウクレレです。
トップ右下に縦に10センチ程割れていて直して欲しいとの事です。
自然とこうなったそうですがハワイと日本の気候の違いなのでしょうか、特に冬の気温と乾燥とかはハワイとだいぶ違いがあるので気を付けたいところですが、ハワイアンコアの乾いたとても良い音がするウクレレなのでなんとか直したいと思います。
割れた箇所にタイトボンドをすり込んでクランプを上下と横から挟んで接着しました。
割れの接着後にマホガニーの薄板を削って3箇所裏側から貼りつけます(手が入らないのでワイヤーの棒の先にマグネットに付けて補強の板を表板にもマグネットを付けて挟み込んで接着しました)
表面の段差を削って平らになるまで塗装を繰り返して仕上げました。
もともとマットな薄い塗装でさらっとした質感なので艶消しのクリアーを吹いて違和感の無いように仕上げました。
仕上がったケリーはハワイアンコアの乾いた鳴りでソプラノサイズにしてはロングネックなので弾きやすくて弾いていて心地よい感じがするウクレレです。
オーナーさんも何本の弾き比べて一番良く鳴っていたこのケリーを選んだそうで治ったのを喜んで頂き、これからも大切にしますと仰っていただきました。
私の持っている一応コア全単板のコンサートサイズのAKLOTのウクレレよりケリーの方が良く鳴っていたので、なんでかなーと思いながらAKLOTは塗装がかなり分厚い厚化粧なのでケリーのように薄い塗装にしたらもう少し鳴りが良く鳴るかな~と全体の塗装を削ってみました。
テカテカのポリ塗装の全体をペーパー(400番から800番から1200番)で削ってマットな質感の雰囲気にしてみました。
2本持っているので塗装を落としていない方と鳴りが変わったか比べてみましたがそれ程変わりが感じられなかったのでもう少し塗装を剥いでオイルフィニッシュとかにした方が良いのかなーと思いましたが、コア単板と言っても中華のウクレレなので本物のケリー程には鳴りませんがマットな質感になってそれっぽい雰囲気にはなったのでまたおいおいともう一本のAKLOT君も塗装ハギハギしてみたいと思います~
本場ハワイのケリーのウクレレ!とても鳴りの良いウクレレでございました。
この度のご依頼ありがとうございました<(_ _)>
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